TFCC損傷(三角繊維軟骨複合体損傷)

 転倒して手を着いてしまった時や手首に繰り返し負担がかかるスポーツなどを行っていて手首の尺側（しゃくそく：小指側）に痛みがでる障害の一つにTFCC損傷というものがあります。

TFCCとは手関節尺側の安定性を保っている靭帯や繊維軟骨などの総称をいい、ここを損傷してしまうと局所的な疼痛や腫脹、手首をひねる動きでなどで痛みが出ます。
骨に損傷がある訳ではないのでレントゲンに異常は写りません。
損傷したまま治療を行わないでいると痛みは長引いてしまい、日常生活にまで支障をきたし外科的手術が必要になる事もあります。

当院では触診や整形外科的徒手検査などでTFCC損傷が疑われる場合、超音波治療などの物理療法の他にアイシングで局所の炎症をおさえ手首の固定をしっかり行います。

受傷直後の早い段階での固定はとても大切です。

画像診断が必要な場合は当院と医療提携のある整形外科をご紹介し、そこで医師による診断を受け治療方針を決めていきます。
その後は経過を見ながらリハビリを開始し必要に応じて　テーピングやサポーターを着用しながらスポーツや日常生活に復帰してもらいます。

TFCC損傷は治療開始が遅くなると難治性になる事があります。

早期に治療を開始しましょう。