なんだか最近、顔がほてったり、急に汗が出たり、夜になってもなかなか寝つけなかったり…そんな変化を感じていませんか。
更年期とは、閉経の前後およそ10年間、卵巣の働きがゆっくりと低下していく時期のことをいいます。女性なら誰にでも訪れる自然な変化ですが、その現れ方や感じ方は人それぞれ。ほとんど気にならない方もいれば、日常生活に影響が出るほどつらい症状に悩まされる方もいらっしゃいます。
一つでも当てはまるものがあれば、それは更年期障害のサインかもしれません。
更年期に入ると、女性ホルモンのひとつであるエストロゲンの分泌量が急激に減っていきます。この急な変化に体がついていけず、体温調整や自律神経のバランスを整える働きがうまくいかなくなることで、ほてりや動悸、気分の浮き沈みといったさまざまな不調が現れると考えられています。加えて、この時期は仕事や家庭での役割の変化、将来への不安など、心理的・社会的なストレスが重なりやすい時期でもあり、それも症状を強めてしまう一因になっています。
東洋医学では、更年期障害には「腎(じん)」の働きが深く関わっていると考えます。腎といっても西洋医学でいう腎臓そのものを指すのではなく、生まれ持った生命力の源であり、成長や生殖機能を支える大切な働きのことを指します。年齢を重ねるにつれてこの腎の力は少しずつ穏やかになっていくのですが、そのペースが急すぎたり、他のバランスの乱れが重なったりすると、心身にさまざまな不調として表れてくるのです。
また東洋医学では、体をめぐる「エネルギー」「血(けつ)」「うるおい」の3つがバランスよく巡っていることが、心と体の健康を保つ鍵だと考えられています。更年期はこのめぐりが乱れやすい時期。エネルギーの巡りが滞ればイライラや気分の落ち込みに、血の巡りが悪くなれば冷えや肩こりに、うるおいが不足すればほてりやのぼせにつながりやすくなります。
当院では、お一人おひとりの体質や症状の出かたを丁寧にお伺いしたうえで、鍼やお灸を使って腎の働きを支え、エネルギー・血・うるおいの巡りを整えていく施術を行っています。自律神経のバランスを内側から整えていくことで、つらい症状をやわらげながら、お仕事や趣味、旅行などを今まで通り楽しんでいただけるようサポートいたします。
婦人科での治療を受けていらっしゃる方には、その治療と並行して鍼灸を取り入れていただくこともおすすめしています。ホルモン補充療法などの西洋医学的なアプローチと、体全体のバランスを整える東洋医学的なアプローチを組み合わせることで、より心地よく更年期を過ごせる方も多くいらっしゃいます。
更年期の不調は、一人で抱え込まなくて大丈夫です。「これって更年期かな?」と感じたら、どうぞお気軽にご相談ください。