成長期の子どもに多い膝の痛みの中に「オスグッドシュラッター病」というものがあります。
「成長痛」や「オスグッド」などといったスポーツ障害を聞いたことがないでしょうか。
症状としては膝のお皿の下の「脛骨粗面(けいこつそめん)」という部分の疼痛、隆起、熱感、発赤などです。
大腿四頭筋(だいたいしとうきん:太ももの前にある大きな筋肉)は太ももの上の方から始まり膝蓋骨(しつがいこつ:膝のお皿)を乗り越えて脛骨粗面に付着しています。
この大きな筋肉はボールを蹴る動作やジャンプ、ランニングなどほとんどの動作で働くので使いすぎてしまうと付着部である脛骨粗面に負担がかかり軟骨部分が隆起してしまいます。
まずは運動を控え脛骨粗面にかかる負担を軽減させ炎症を抑えることが大切です。
当院では脛骨粗面へのアイシングや超音波治療などの物理療法の他に、大腿四頭筋の緊張を和らげる為にストレッチやスポーツマッサージを施し経過を見ながらトレーニングを導入しスポーツへの復帰をしてもらいます。
もちろん、復帰をした後も治療を継続して痛みの再発防止につとめるといいでしょう。
「練習が休めない」「レギュラーから外れたくない…」など様々な状況の中でスポーツを頑張っているお子さんもいらっしゃると思います。
しかし隆起した部分が悪化しまうと剥離を起こしてしまうこともあります。
症状が長引いてしまう前に一度、しっかりと検査や治療を受けましょう。